「帝王切開だと赤ちゃんが産道を通らないから
骨盤は広がらないって聞くけど本当?」
「帝王切開で出産したけど、産後の体型が
なかなか戻らない…骨盤ケアって必要なのかな?」
帝王切開でご出産されたママから
このような疑問や不安の声をよくお聞きします。

確かに、経腟分娩のように
赤ちゃんが産道を通ることで骨盤が
物理的に大きく開くわけではありません。
しかし…
「帝王切開だから骨盤は全く影響を受けない」
「ケアは不要」
というのは誤解です!
この記事では
産後ケアに詳しい専門家の視点から
- なぜ帝王切開でも骨盤に影響があるのか
(「広がらない」けど「ゆるむ」理由) - 骨盤がゆるんだ状態を放置するリスク
- 帝王切開ママにおすすめの正しい骨盤ケア方法
- ケアを始める際の注意点
などを、分かりやすく解説していきます。
帝王切開後の骨盤の状態とご自身の体と向き合い
健やかに体型を戻していくための
正しい知識が身につきます。
一人で悩まず、一緒に解決していきましょう!
帝王切開でも
骨盤に影響があるって本当?「広がらない」は誤解?
まず大切なのは
「骨盤が広がる」と「骨盤がゆるむ」
の違いを理解することです。

「広がる」と「ゆるむ」の違いとは?
- 骨盤が広がる
主に経腟分娩の際に、赤ちゃんが
通りやすいように骨盤の関節(特に恥骨結合)
が物理的に開くこと。 - 骨盤がゆるむ
妊娠・出産を通じて、骨盤周りの靭帯や筋肉が
ホルモンの影響や負荷によって緩んで
不安定になること。
帝王切開の場合、赤ちゃんは産道を通りませんが
妊娠期間中に起こる体の変化によって
骨盤は「ゆるんだ」状態になっています。
帝王切開でも骨盤が「ゆるむ」
2つの主な理由
帝王切開でも骨盤がゆるむ主な理由は
以下の2つです。
1.妊娠中のホルモン「リラキシン」の影響
妊娠すると、出産に向けて「リラキシン」
というホルモンが分泌されます。
リラキシンには、関節や靭帯を
緩める働きがあり
これによって骨盤周りの靭帯もゆるみます。
このホルモンは
妊娠が分かった初期から分泌が始まり
出産方法(経腟分娩か帝王切開か)
に関わらず作用します。

そのため、帝王切開で出産した場合でも
骨盤周りの靭帯はリラキシンの影響を
受けてゆるんでいるのです。
2.妊娠中の体重増加と姿勢の変化による負荷
妊娠期間中、平均で
7~12kgほど体重が増加します。
大きくなるお腹を支えるために、どうしても
反り腰のような姿勢になりがちです。
この体重増加と姿勢の変化が
骨盤や周辺の筋肉に大きな負担をかけ
ゆるみや歪みを引き起こす原因となります。
これも出産方法に関わらず
妊娠しているすべての方に起こることです。

つまり…
帝王切開であっても、妊娠期間中の影響によって
骨盤はゆるんでいるため
産後のケアが重要になるのです。
骨盤がゆるんだままだと
どうなる?【放置するリスク】
産後にゆるんだ骨盤をケアせずに
放置してしまうと
様々な不調や体型の悩みに
つながる可能性があります。
・体型の崩れ
下腹部がぽっこり出る、お尻が大きくなる
垂れる、ズボンがきつくなる など。

・腰痛・恥骨痛・股関節痛
骨盤が不安定なことで、腰や股関節周りの
筋肉に負担がかかり、痛みが出やすくなる。
・尿漏れ
骨盤底筋群(骨盤の底にある筋肉)が
緩むことで、くしゃみや咳、運動時などに
尿漏れが起こりやすくなる。
・冷えやむくみ
骨盤周りの血行が悪くなり
下半身の冷えやむくみにつながる。
・姿勢の悪化
骨盤の歪みが全身のバランスに影響し
猫背などの悪い姿勢につながる。
これらの不調は、育児で忙しいママにとって
大きな負担となります。
産後の体を健やかに保ち
快適な育児ライフを送るためにも
骨盤ケアはとても大切なのです。

帝王切開ママのための
正しい骨盤ケア方法
では、帝王切開で出産したママは、具体的に
どのようなケアを行えばよいのでしょうか?
始めるタイミングと合わせて解説します。
まずは医師に相談!
ケアを始めるタイミング
帝王切開の場合、お腹の傷の状態を
考慮する必要があります。
自己判断でケアを始めるのではなく
必ず1ヶ月健診などで医師や助産師に相談し
許可を得てから始めましょう。

特に腹筋に直接負荷がかかるような運動は
傷の回復具合を見ながら
慎重に進める必要があります。
焦らず、ご自身の体の回復ペースに合わせて
進めることが大切です。
① 骨盤ベルト
選び方と正しい使い方
産後の骨盤ケアとして一般的なのが
骨盤ベルト(サポーター)です。
ゆるんだ骨盤をサポートし
安定させる効果が期待できます。

選び方のポイント
- 種類
産後すぐから使えるタイプ
日中用、就寝時用など様々です。
用途に合わせて選びましょう。
帝王切開の場合は、傷に優しい素材や
形状のものを選ぶと良いでしょう。 - 素材
通気性が良く
肌触りの良いものを選びましょう。
夏場はメッシュ素材などがおすすめです。 - サイズ
ゆるすぎてもきつすぎても効果がありません。
必ずサイズを確認し
自分に合ったものを選びましょう。
試着できる場合は試着するのがベストです。
正しい装着位置と強さ
- 位置
ベルトの上端が、おへその少し下あたり
腰骨の出っ張っている部分(上前腸骨棘)に
かかるように巻くのが基本です。 - 強さ
苦しくない程度に、心地よく
サポートされていると感じる強さで締めます。
締めすぎは血行不良の原因になるので
注意しましょう。
注意点
- 着用時間
長時間つけっぱなしにするのではなく
適度な時間で着脱しましょう。
就寝時は外すのが一般的です。
(就寝時用を除く) - 肌トラブル
直接肌に巻かず、必ず肌着や
薄手の服の上から着用しましょう。
かゆみやかぶれが出た場合は使用を中止し
医師に相談してください。
② 骨盤矯正(専門家のサポート)
整体・整骨院・サロン
セルフケアだけでは不安な方や
より専門的なケアを受けたい方は
整体院や整骨院、産後ケア専門サロンなどを
利用するのも良いでしょう。
どんな施術があるか
手技による骨盤調整、専用機器を使った矯正
エクササイズ指導など、施設によって様々です。

選び方のポイント
- 産後ケア専門か
「産後骨盤矯正」を専門に行っているか
実績が豊富かを確認しましょう。
帝王切開後のケアに対応しているかも
確認が必要です。 - 資格・経験
施術者の資格や経験を確認しましょう。
国家資格(柔道整復師、鍼灸師など)
保有者や、産前産後ケアの専門知識を持つ
セラピストがいると安心です。 - 口コミ・評判
実際に利用した人の口コミや
評判を参考にしましょう。 - 通いやすさ
自宅からの距離や料金
予約の取りやすさなども考慮しましょう。
託児サービスがあると
赤ちゃん連れでも通いやすいです。

通うタイミングと頻度の目安
産後1ヶ月健診で医師の許可が出てから
体調が安定してきた頃(産後2~6ヶ月頃)に
始める方が多いですが、施設によって
推奨時期は異なります。
頻度も状態によりますが、最初は週1回程度
徐々に間隔を空けていくケースが一般的です。
必ず相談して決めましょう。
③ 自宅でできるセルフケア
簡単エクササイズ&ストレッチ
骨盤ベルトや専門家のケアと並行して
自宅でできるセルフケアを取り入れることも
非常に効果的です。
正しいフォームで行うことが大切ですので
ぜひご紹介する動画も参考にしてください。
骨盤底筋体操(ケーゲル体操)
尿漏れ改善や内臓下垂予防に
効果的なエクササイズです。
- 仰向けに寝て膝を立てる、または椅子に座る。
- 膣や肛門をキュッと締める。
(尿やガスを我慢するようなイメージ)
5~10秒キープ - ゆっくりと力を抜く。
これを10回程度繰り返す。
※動画は当サロンでオススメするトレーニングです
キャット&カウ
- 四つ這いになる。
(肩の真下に手首、股関節の真下に膝) - 息を吸いながら、お腹を軽く引き締め
背中を丸めていく(猫のポーズ)。
目線はおへそへ。 - 息を吐きながら
ゆっくりと背中を反らせていく(牛のポーズ)。
目線は斜め上へ。 - 呼吸に合わせて
この動きをゆっくり5~10回繰り返す。
動画を見ながら
ゆっくりとした呼吸に合わせて行いましょう。
注意点
- 無理しない
痛みを感じる場合はすぐに中止しましょう。 - 正しいフォーム
正しいフォームで行うことが大切です。
動画も参考に、焦らず丁寧に行いましょう。 - 継続が大切
短時間でも良いので
毎日続けることが効果につながります。
帝王切開の傷は大丈夫?
ケアの注意点
帝王切開後のケアで特に気になるのが
お腹の傷への影響ですよね。
以下の点に注意しましょう。

- 傷口への負担を避ける
ケアを始める際は、傷口に
直接負担がかからないように注意が必要です。
骨盤ベルトが傷に当たって痛む場合は
ガーゼやタオルで保護したり、傷に当たらない
タイプのベルトを選んだりしましょう。
エクササイズも、傷口に痛みや
違和感がない範囲で行います。 - 腹筋運動は慎重に
産後、お腹周りを引き締めたくて
腹筋運動をしたくなるかもしれませんが…
帝王切開後は特に慎重に行う必要があります。
腹直筋離開(腹筋の中央が離れてしまう状態)
を起こしている可能性もあるため
自己流でハードな腹筋運動を
行うのは避けましょう。
医師や専門家に相談し、適切な方法と
タイミングで始めることが重要です。
まとめ
帝王切開でも骨盤ケアは大切!焦らず続けよう
今回は、帝王切開後の
骨盤ケアについて解説しました。
- 帝王切開でも、ホルモンの影響や
妊娠中の負荷により骨盤は「ゆるむ」 - ゆるんだ骨盤を放置すると、体型崩れや腰痛
尿漏れなどのリスクがある - 骨盤ケアは、医師に相談の上
傷の回復具合を見ながら始める - ケア方法は、骨盤ベルト、専門家のサポート
セルフケアを組み合わせるのが効果的 - 帝王切開の傷に配慮し
無理なく続けることが大切

「帝王切開だから骨盤は大丈夫」と思い込まず
ご自身の体と向き合い
必要なケアを行うことが
産後の健やかな回復と
快適な育児生活につながります。
産後は体も心も大きな変化があり大変な時期です。
周りのサポートも得ながら焦らず
ご自身のペースでケアを続けていきましょう。
「私の骨盤の状態ってどうなってるの?」
「セルフケアだけじゃ不安…
どんなケアが自分に合っているか知りたい」
「専門家と一緒に、しっかり体型を戻したい!」
もし、このようにお考えでしたら
【産後ケア専門サロン Momの休日】
にご相談ください。

当サロンは、名古屋市に拠点を置く
産後のママの心と体のケアに特化した整体サロン
です。
帝王切開後のママも安心して
通っていただけるよう
お一人ひとりの体の状態や回復具合
ライフスタイルに合わせた
産後に特化した施術プランや
セルフケアトレーニングをご提案しています。
なぜそのケアが必要なのか
どんな効果が期待できるのかを
丁寧に分かりやすく解説し
ママが抱える疑問や不安を解消することを
何よりも大切にしています。

「こんなこと聞いてもいいのかな…?」
と思うような些細なことでも構いません。
産後ケアの専門知識を持ったスタッフが
親身になってお話を伺い
あなたの体と心に寄り添います。
まずはお気軽にお問い合わせください。