「母乳をあげてれば痩せるって聞いたのに」——鏡の前で、ため息をついていませんか
出産から3か月…
赤ちゃんはすくすく育って
夜間授乳でへとへとになりながらも
必死におっぱいをあげている。
なのに、です。
産前のデニムは、いまだにファスナーが上がらない。
「母乳育児してれば勝手に痩せるよ」
妊娠中、先輩ママや雑誌で何度も
目にしたあの言葉を信じていたのに…
体重計の数字はほとんど動かない。
むしろ、最近ちょっと増えた気さえする。

「私、何か間違ってるのかな」
「こんなに頑張ってるのに、どうして」
そう感じて、自分を責めていませんか。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。
授乳中に体重が落ちないのは
あなたの努力不足でも
意志が弱いからでもありません。
むしろ、あなたの体が赤ちゃんを守ろうと
けなげに頑張っている証拠なのです。

今日は『母乳育児と体重』の本当のところを
最新の医学データをもとに
この分野を見てきた立場から
できるだけ正直にお話しします。
読み終わるころには、きっと肩の力が抜けているはずです。
そもそも、なぜ「母乳=痩せる」と言われるの?
これは決して都市伝説ではありません。
母乳を作るという行為には
想像以上のエネルギーが使われています。
米国のクリーブランド・クリニックによれば
完全母乳の場合、母乳の生成には
1日あたりおよそ500〜700kcal
ものエネルギーが消費されるとされています。
これは30分以上のランニングに匹敵する消費量です。

何もせず、ただ赤ちゃんにおっぱいをあげているだけで
これだけのカロリーが体から出ていく
たしかに「痩せそう」に思えますよね。
実際、研究では、母乳育児をしている母親は
していない母親に比べて産後の体重が
落ちやすい傾向があることも示されています。
とくに妊娠前に体重がやや多めだった方ほど
母乳による減量効果が出やすいという報告もあります。

ここまで読むと
「やっぱり母乳で痩せるはずじゃない」
と思いますよね。
ところが…ここからが本題です。
では、なぜ「痩せない人」がこんなにも多いのか
母乳育児、痩せる人と痩せにくい人の分かれ道
痩せやすい傾向
- 妊娠前に体重がやや多めだった
- 睡眠がある程度とれている
- 3食を整えて食べている
- 骨盤・姿勢のケアをしている
痩せにくい傾向
- 慢性的な睡眠不足が続いている
- 食欲が増し、つい食べ過ぎてしまう
- 卒乳前で体が脂肪を温存している
- 骨盤が開いたまま・姿勢が崩れている
※体質や努力の問題ではなく、ホルモンと生活環境による自然な差です
クリーブランド・クリニックは
同じ記事の中ではっきりとこう述べています。
母乳育児は減量を助けることもあるが
急いで体を追い込まず
ゆっくり時間をかけることが大切だと。
つまり…
『カロリーを消費する=痩せる』とは限らないのです。
その背景には、産後ママの体に起きている
いくつかの見えない変化があります。
① 食欲がぐんと増す——「プロラクチン」というホルモンの仕業
母乳を作るために欠かせないホルモン『プロラクチン』
実はこのホルモン、母乳生成を促すだけでなく
食欲を強く刺激する働きを持っています。
専門家は、プロラクチンは食欲を増進させると同時に
脂肪の代謝を抑え、厳しい状況に備えて体に脂肪を
蓄えようとする「適応的な働き」を持つと指摘しています。
だからこそ、プロラクチンの分泌が多いと
代謝がゆるやかになり
一部の女性は体重が“停滞”するのです。
母乳をあげると無性にお腹がすく

あれは気のせいではなく
体の正常な反応。
消費したぶん、あるいはそれ以上に食べたくなるよう
ホルモンが仕向けているのです。
② 体は「卒乳まで」脂肪を手放さないことがある
これは多くのママが知らない事実です。
授乳期の女性の体には
赤ちゃんへの”保険”として
ある程度の脂肪を温存しておこうとする仕組み
が備わっています。
研究によれば、多くの女性は卒乳を始めるまで
2〜4kg(5〜10ポンド)ほどの脂肪を
自然に保持し続けるとされています。
これは決して“太りやすい体質”のせいではありません。
この脂肪は、母乳に必要なカロリーや必須脂肪酸を供給し
食事が不規則になったときや赤ちゃんが
頻回授乳をするときのエネルギー切れを防ぐための
太古から受け継がれた生存メカニズムなのです。
「卒乳したら急に痩せた」という
先輩ママの声をよく聞きますよね。
あれには、ちゃんと理由があったわけです。
③ 睡眠不足が、痩せにくさに追い打ちをかける
そして産後ママを語るうえで避けて通れないのが
慢性的な睡眠不足です。

睡眠が削られると…
食欲をコントロールする
ホルモンのバランスが崩れます。
睡眠不足になると、空腹を感じさせる
ホルモン“グレリン”が増え
満腹を伝えるホルモン“レプチン”が減るため
食欲が急増することが
研究で繰り返し示されています。
さらに睡眠不足の人は
よく眠れている人に比べて高カロリーな食べ物に
手を伸ばしやすいこともわかっています。
夜中に何度も起きて
つい甘いものに手が伸びてしまう—
あれもまた、あなたの自制心の問題ではなく
体の防御反応なのです。
焦って食事を減らすのは、いちばんの逆効果
ここで強くお伝えしたいことがあります。
「早く痩せたいから」と
極端に食事を減らすのは
絶対におすすめしません。

理由は2つあります。
ひとつは、母乳の出が悪くなること。
急激にカロリーを減らすと
母乳の分泌量が落ちる可能性があり
体が“飢餓状態”と判断して
母乳生成のような”非必須”の機能に回す
エネルギーを削ろうとすると考えられています。
せっかくの母乳育児に
自ら水を差すことになりかねません。
もうひとつは、そもそも痩せにくくなること。
前述のとおり、体が“危機”を感じると
プロラクチンやストレスホルモンが
さらに脂肪をため込もうとします。
頑張って我慢しているのに痩せない
という最悪のループに入ってしまうのです。
日本でも、厚生労働省の日本人の食事摂取基準では
授乳中の女性には通常より
+350kcal/日のエネルギーを
付加することが推奨されています。
これは
「授乳期はむしろしっかり食べる必要がある」
という、国の公式な見解です。

減らすのではなく
質を整えながら、必要なぶんは食べる
これが大前提になります。
「母乳頼み」を卒業して、体型を戻す土台をつくる
母乳量を守りながら、くびれを取り戻す3ステップ
STEP 1 土台を整える
骨盤・姿勢・インナーマッスルを先に整え、「戻りやすい体」のベースをつくる。
STEP 2 減らさず、整える
タンパク質・鉄・カルシウムを意識し、3食を抜かない。母乳の質を守りながら食べ過ぎを防ぐ。
STEP 3 数字より、ラインを見る
体重計より、デニムの入り具合や姿勢のラインを目安に。減量は週0.5〜1kgまでを上限に。
では、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。
母乳のカロリー消費に体型戻しを”任せきり”に
せず、産後の体そのものを整えること。
ここに尽きます。

産後の体は、出産でゆるんだ骨盤
抜けてしまったお腹のインナーマッスル
授乳や抱っこで前に丸まった姿勢
「太って見える」
「くびれが消えた」
原因の多くが、脂肪ではなく
体の土台のゆるみと崩れにあります。
対策① 骨盤と姿勢を整えて、”戻りやすい体”のベースをつくる
体重そのものより先に手をつけてほしいのが
骨盤と姿勢です。
骨盤が開いたまま、インナーがゆるんだままでは
たとえ体重が落ちても
ぽっこりお腹や寸胴な体型は戻りにくいもの。
逆に土台が整えば、お腹は引き締まり
くびれのラインが戻りやすくなります。

これは見た目(美容)だけでなく、腰痛や尿もれといった
機能面の不調を防ぐことにも直結します。
対策② 食事は「減らす」より「整える」
タンパク質・鉄・カルシウムを意識し
3食をできるだけ抜かない。
食事を抜かないことが、インスリンや
食欲ホルモンの安定につながるとされています。
母乳の質を守りながら、ドカ食いを防ぐ。
これだけで体は驚くほど変わります。
対策③ 体重計の数字に一喜一憂しない
卒乳まで体重が落ちにくいのは
ここまで見てきたとおり自然なこと。
早い時期に痩せる人もいれば
体重が停滞したり少し増えたりする人もいて
そのどちらも正常です。
数字より、デニムの入り具合や
鏡に映る姿勢のラインを目安にしていきましょう。
そして、無理のない範囲で。
安全な減量ペースは
週に0.5〜1kg程度を上限に
ゆっくり落とすのが理想とされています。
卒乳まで「保険」を抱えた体で、よく頑張ってきましたね
ここまで読んでくださったあなたに
もう一度お伝えします。
授乳中に痩せないのは
あなたが悪いのではありません。
あなたの体は、赤ちゃんに最高の母乳を届けるために
必死で脂肪を抱え、食欲を高め
エネルギーを守ってきました。
それは“失敗”ではなく
母としての体の“正解”なのです。

だからこそ、これからは「我慢で痩せる」のではなく
「土台を整えて、戻るべき場所に戻る」へ。
焦らず、自分を責めず、一歩ずつでいい。
あなたの体は、ちゃんと応えてくれます。
Momの休日には
「他院で骨盤矯正をしたけれど体型が戻らなかった」
「母乳育児中で無理なダイエットができない」
そんなママたちが、たくさん来てくださっています。
子育て経験のない私だからこそ
思い込みや決めつけなしに
あなたの体と本気で向き合えると思っています。

「これ、私のことだ」と感じたなら。
よかったら一度
あなたの体の“土台”を一緒に見直しにきませんか。
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